２年なんて、息を吐いて、吸って、吐いて、吸って、終わっていくと思っていた。

iphoneが2年前の写真を見せてくる。
当時10歳の長男の顔がまんまるくて、あどけない。

今１２歳になった彼は、驚くほど背が伸びて、わたしとほとんど一緒。
声も低くて、髭も立派。
いつからか抱きしめるようなこともなくなったし、彼も彼で、叱られればご立派な顔して「論破」しようとしてくる。

小さな頃から、何度かピアノをさせようとしたり、ギターを持たせてみたり、ドラムを叩かせてみたりしたけれど、その度にどうもうまくフィットしなかった。
そんな彼が今年、夏休みになるとほぼ同時にギターを持った。
大好きなＢＵＭＰＯＦＣＨＩＣＫＥＮを毎日聞く彼の前髪は、もちろん長い。
２年前のまんまるなベイビーフェイスはもうない。背が伸びた分、ガリガリでシャープな顎。もうあの顔は見られない。iphoneの中でしか、見られない。

ちょっとつらい。

だけど夫は、彼のために弾きやすく調整したアコギを渡して嬉しそう。
ときたま、饒舌に指導している様子を見ては、わたしはなんて尊い生命を産んだんだろうと不思議な気持ちになる。
日々、1日１日、刻々と成長していく彼の左手の指先はどんどん固くなっている。

「Fがうまく押さえられないんだ。かあさん、どうしたらいい？」と聞かれたときは、エモくてエモくて気絶するかと思った。

２年なんて、息を吐いて、吸って、吐いて、吸って、終わっていく感覚だったけれど、子供を見ていると気が付くよ。２年って、膨大な奇跡の時間なんだと。

そんなわけで、この8月の終わりで、わたし雑貨店は丸２年を迎えます。奇跡をありがとう。
派手な成長はわかりませんが、心底大好き！って思えるお客様に出会えたことが、わたしの、何よりの成長なのだと感じています。
信じられる人に出会えて良かったあ。だいすき。
TwitterもInstagramも「楽しく見てます！」と声をかけてくださるお客様が多くて、わたしはほんとにうれしいです。
中学から高校生の間に死ぬほど恥ずかしいポエムを書きなぐっていた時間も無駄じゃなかったし、下手なお化粧をしたり髪の毛をキンキンに染めたり、変な服着て「オシャレ」をしていた時期も、それはもう膨大な無駄な時間を過ごしてきたと思っていたけれど、たぶん、無駄じゃなかった。（無駄でしかない時間もあったと思うけど）

子供の成長を見ていると、無駄な時間こそが大切なんだと思える。

わたし雑貨店は、あなたと無駄な時間を共有できるお店でありたいな。
３年目も、そんな感じで、何卒よろしくお願いいたします。一緒に無駄なことしよ！

これは大家さんが集めている玉虫・・・